硬貨の表と裏

日記

ポジティブ思考

私が大学時代に、ボーヴォワールの『第二の性』の講義を受けたときの話。教授は、男女の待遇や男女同権論について説明した後、「第二の性」の本を片手に『興味のある人は読んで下さい。初めての授業なのでよく分からない人は、興味のあることについてレポートを書くように。』と述べ最初の授業は終わった。私は、講義の内容はほとんど覚えていない。ただ、教授を見ながら、この人はどこの星からやって来たのだろうと考えていた。「脳死とかクローン人間」の話題を世間でよく耳にしていた頃のことである。例えば、講義後に原宿を散歩するのもアルバイトするのも、図書館で『第二の性』の本を借りて読むのも自由である。自分次第で自由な時間をバラ色の大学生活にすることも、将来のためスキルアップに使うことも出来る。若い時には自由を無限に感じるが、自由の代償についてはあまり考えない。そのうち、どうにかなる気がしていた。そして、私はそのまま社会人になってしまった。だが、気づかずに大人になってしまっても悔いることはない。今日の私は明日の私より若いから、気づいた時に何か行動できたらそれが正解だと思う。

社会人1年目。

リサは院卒の社会人一年目。人も羨む会社に就職を決めて、彼女は都内で自由で快適な生活を送っている。両親から離れてお金に困ることもなく、人生で一番輝いた生活を満喫していると思っていた。しかし、人は無いものねだりの生き物なんですね。お母様が言われるには、『まったく娘には困ったものです。たまに電話をしても話も聞いてくれないんですよ。』と何やらそれだけではないらしい。リサは最近、男女の不平等さに不満を感じて通勤していて、『今更そんなことを…。』と悟す母親にモー反発しているそうだ。…男女の違いは硬貨の表と裏、どちらにも同じ価値がある。しかし、人が思い浮かべる硬貨はほとんどが表、表が男と決まっている訳でもないのに例え話の時にも裏は女。だが、それはどうでもいいことだ。今リサのやるべき事は、愚痴をこぼすのをやめて、何かアクションを起こすことだと思う。何故なら、若者の時間は老人の時間に比べて何倍もの可能性を秘めているから。

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